016 Design Consulting
地方にご自宅があり、お仕事で月の半分を都心で過ごすため建てた、第二の住まい。「派手は好まず、シンプルに。外からの視線を気にしない暮らしをしたい」とのご希望をお受けしたプロジェクトです。硬質な素材が男性的な印象を与えますが、木目を転写させたコンクリートには温もりを、ガラスには繊細さを感じる相反する印象を与え、外部をシャットアウトし「男の隠れ家」的な遊びの要素を取り入れています。
- Type
- Residence
- Style
- Modern
- Coordinator
- Takeuchi Kanako
エントランスに入ると目の前に現れる階段は、段板まですべてガラスで設えた階段が出迎えます。無機質な素材ですがガラスが持つ透明感が、繊細さと硬質さを併せ持ち、アート作品のような階段を床のタイルが水面のように反射して映し出します。
ガラスの階段を上がると広がるホール。建物の外壁を不透明なガラスで仕上げているため、光だけが透過されるプライバシーが守られた空間は外に閉じながら開放的な明るい空間を叶え、インテリアは骨格が生きるシンプルを追求しました。
杉の木目をつけたコンクリート打ち放ちの壁面をリビングにも使用。リビングとダイニングキッチンに高低差をつけ、緩やかに空間がゾーニングされています。夕刻のリビングダイニングは外壁に使用したガラスが薄暮ブルーに染まる、刻々と変化する色彩を楽しみます。無機質な建物に対してインテリアは革や木を使用し、ポイントとしたラグはアースカラーを用いて有機性をプラスしています。
ダイニングキッチンはリビングより高い位置にあるため、リビングで過ごす家族の姿が見渡せるコミュニケーションを図りやすい間取り。一枚板のダイニングテーブルをポイントに、キッチンのバックセットにも木材を取り入れ、ナチュラルな印象を加えました。
エントランスホールから下るとガラスの床を通過した光が注ぎ、吹き抜けのような開放感を得られます。地下のホールから続く、ゲストをもてなすサロンスペースは、モノトーンを基調としたインテリア。そこに鹿の角をペイントした圧倒的な存在感を放つシャンデリアを空間のポイントとし、野性味のある力強さとモダンな空間との融合を図りました。
サロンスペースからつながるゴルフルームは、友人と集う憩いの場。ヘリンボーンに張られたフローリングにより味わいを増した空間です。