019 Design Consulting
修道院のような住まいをご希望されたプロジェクト。プライバシーを重視され、道路面の開口は2階にひとつだけですが、石積みの塀が曲線を描くことで閉塞感を与えないデザインに。エントランス前のアプローチは回廊をイメージし、ブラケットライトがロウソクのように灯ります。ミニマルな空間の彩りはインテリアで行い、ひとつひとつのアイテムが生きる仕様に。都会の喧騒を離れ、緑豊かな庭と眼下の広がる街を眺めながら静かな時を紡ぎます。
- Type
- Residence
- Style
- Modern
- Coordinator
- Earnest Square
堅牢な門扉を抜けて進むアプローチは回廊をイメージし、太すぎず細すぎない適切なサイズを算出した柱。門扉と同じデザインとした木製の玄関ドアの両サイドには、ロウソクをイメージさせるブラケットライトをレイアウト。オーナーがイメージする空間を、現代の仕様で具現化しました。
建物はスッキリとした収まりやシンプルなラインを意識したミニマルデザイン。無機質な空間に、水中動物の骨などが水底に積もることによってできる石灰岩が熱や地中の圧力によって再結晶化することでできる天然鉱物「リバーストーン」を模したタイルで有機的な印象を与えます。
リビングのインテリアはお手持ちのスピーカーに合わせてコーディネート。アンバーカラーをアクセントに、モダンなインテリアですが温かさや温もりを感じられるコーディネートです。合わせたラグは、クラフトマンシップによる加工が施された糸を用いて作り上げられた、肉厚な感触が踏みしめるごとに上質な素材を伝えます。
ダイニングは3本の筒状の金属が、幾何学的に交わりテーブルの脚を形成する彫刻のようなテーブルに、アルミの表面に波打ったアルミダイキャストを丹念に磨き上げた、サスペンションライトを合わせました。シンプルな形状ですが、それぞれに存在感を放ちます。
黒を使用したモダンなキッチンは、バックセットを鏡面仕上げにすることで庭の緑のレイヤードが計算されています。単なるモダンなキッチンではなく、周囲の景色や自然を空間に取り込むことで、無機質なモダンのインテリアに植物など生命活動を感じられる有機質な要素を合わせることを意識しています。
表面に光沢をもたせ、チタンの金属板を模したきらめく金属の質感を再現する、タイルを用いたパウダールームとバスルーム。パウダールーム壁面にはロウソクをイメージさせるブラケットライトが点々と灯り、質実剛健な修道院を彷彿させます。