外壁に使用した、時間をかけて風化した古レンガの味わいを再現したタイルを室内にも使用。エントランスは、緩やかに曲線を描く壁に誘導されながら、室内に歩を進めます。外壁の素材を内壁としても取り入れることで内外に連続性を持たせました。

ガレージと隣接した社長室は仕切りをガラスで仕上げ、愛車を眺めながら仕事が行えます。ガレージから直接社長室に行ける動線を叶え、床には土足の重歩行にも問題なく使用できる優れた耐久性のアジアンウォールナットを使用しました。頑丈な表面に特殊なサンドブラスト加工を施して凹凸を付けることで、浮造りとも異なる独特の質感が伝わります。

螺旋階段を降りると広がる奥行きのあるセミナールーム。地階にありながら、ハイサイドライト（高窓）から自然光も入る明るい空間です。地階ということもあり、趣や味わいはそのままに、他の空間よりも明るいカラーリングとなるよう、意識しています。

表情のある素材を活かした3階にある会議室。床は木目の表情が多彩で、明るい色調のチーク材。アンティーク風な浮造り加工が施され、踏みしめるごとに豊かな足触りが伝わります。壁のアクセントには、チークの古材にホワイト塗装の擦れ仕上げをした、ユニークなリサイクル材をチョイスしました。

会議室の奥には社員の交遊を深めるリビングのように寛げるスペースを設けています。カフェをイメージした空間で、開口からは桜の木を見ることができ、春には満開の桜を眺めながら、社員が思い思いの時を過ごすことができる「サード・プレイス」な環境を整えました。

エスプレッソマシーンや家電を社員が自由に使用できるダイニングキッチン。間接照明を施した天井を黒で仕上げることで、空間が引き締まります。床とアクセントウォールは会議室と同じ表情のある素材を用いたコーディネートです。